近頃衝撃的なニュースが流れました。長寿沖縄の神話が崩れつつあるのです。沖縄の男性の平均寿命が4位から26位に転落し、生活習慣病も非常に増えているというのです。その原因のひとつに肥満があげられています。
沖縄の病院による研究で、内臓脂肪型の肥満が原因で突然死のリスクが高くなる「メタボリックシンドローム(MS)」に沖縄男性の3割が該当することがわかりました。野菜類を多用する伝統食から、脂質を多く摂取する欧米型の食生活へと変化したことが影響しているとしています。これに該当する人は、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが、そうでない人の3倍、糖尿病は10倍といいます。
沖縄では戦後、米軍の駐留などの影響で食文化の欧米化が進み、肥満者が増えているとされています。1日の摂取エネルギーに占める脂質の割合は、沖縄県民は過去30年以上、全国平均を上回っているといいます。また、心疾患や脳血管疾患などによる死亡率は、どの世代でも沖縄男性は全国上位。中高年の女性も、心疾患などによる死亡率が高いのです。
沖縄国際大学・鈴木信教授はこう話しています。
「沖縄では特に60代以下で肥満が多い。食べ過ぎで運動をしない生活習慣が続き、全国一の肥満県になっている。伝統的な沖縄の食事から、外食や洋食などで脂質の多い食習慣へ変化したことも原因だ。生活習慣病の増加により、近い将来、沖縄は短命県になりかねない。全国的にも同様の食習慣が広がっており、沖縄の現状を警告としてみるべきだ」。 |